Der Glockenbaum

独逸在住日本人の日々想ふこと。

ようやく公開!"007 Spectre"を公開日鑑賞してきた - 映画全編のあらすじを公開 ネタバレ要注意!!

ボンド!

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ボンド!!

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ボンド!!!

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いやー、待ちに待った007の最新作「007 スペクター」が2015年11月5日(木)ここドイツでもついに封切りとなりました。

ミュンヘンの街中にも至る所にボンドの姿が…。

 

昨年の制作発表以来ずっと楽しみにしていた作品で、先日のロンドンプレミアの様子も現場に行けないのでライブストリーミングでずっと観ていたくらいです。

今回もいつも通り公開日鑑賞してきました。

いつものことながら公開日当日はどこの映画館も人、人、人。

今回もほぼ満席だった為、中央の席は確保できませんでしたが、まあまた観に行けば良いということ。

今日は初めて観てきた日ということで忘れないうちに映画全編のあらすじ感想を記しておきたいと思います。

 

その前にまずは予告編どうぞ。

 

■予告編

今回もミステリアスな予告編ですね。


SPECTRE TEASER TRAILER – Coming Soon - YouTube


NEW SPECTRE TRAILER - YouTube


FINAL SPECTRE TRAILER - YouTube

 

■ムービークリップ

予告編とは別に公開されている本編映像の一部です。ネタバレをが嫌な方は観ない方が良いかもしれません。


Spectre 9 New Clips Go Deeper Into Spectre

 

ここから先はあらすじなど完璧にネタバレになると思うので、知りたくない方はここから先は読まないほうが良いですね。

 

----------------------------------------------------------- ネタバレ注意ライ ン!!!-----------------------------------------------------------------------

 

■スペクターとブロフェルド

さて、007シリーズのファンなら誰でも今作の名前を聞いて頭に浮かぶものがあるのではないでしょうか?

そう、それは初期の作品から悪役で登場していた「悪の組織」。

悪の組織なんて言葉を使うとえらくダサく感じますが、昔の007の作品に出てくる組織スペクターは正にそんな感じです。

主人公ジェームズ・ボンドの敵となる存在で、簡単に言えばアンパンマンに対してバイキンマン的な存在で脚本としては非常に使い回しの良い便利なキャラクター・組織だったでしょうね。

そんな組織の名前スペクター(Spectre)ですが一応、意味はあるそうで "Special Executive for Counterintelligence, Terrorism, Revenge and Extortion"の省略形だそうです。

面白いのが略のなかにTerrorismが入っていること。

自分たちをテロリストだって認めてる悪役なんですからね笑

そういうのがダサい。そう、昔の007シリーズは現代の感覚からするとダサい点が多いんですね。

そんな悪の組織にもボスというのが存在します。

その名もエルンスト・スタヴロ・ブロフェルド

このブロフェルド、最後に登場したのは一般的に「007 ユア・アイズ・オンリー」だと言われています。(番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」を除く)

というのも、この作品ではブロフェルドという名前は出てくることなく、しかも冒頭部の登場で終わっているからです。

そのシーンがこちら。


For Your Eyes Only - Helicopter drop-off - YouTube

この1981年の「007 ユア・アイズ・オンリー」以降、スペクターという組織やブロフェルドという存在が007シリーズに登場することはありません。

そう、今回の「スペクター」までは!

 

■あらすじ

オープニングは予告編で目を奪われた方も多い、あのメキシコシティでのお祭りの最中に繰り広げられるアクションから始まります。

M(レイフ・ファインズ)の命令外で身勝手にある男の追跡を行うボンドでしたが、ド派手にいろいろとやらかし国際問題に発展。

当然、Mから停職にされますがそれを無視しても彼にはやることがありました。

 

前作「007 スカイフォール」で登場したボンドが幼少期を過ごした洋館スカイフォール。

前作の悪役Mr.シルヴァの攻撃を受け焼けてしまうその洋館スカイフォールから焼け残った品をマネーペニー(ナオミ・ハリス)がボンドの自宅へ届けます。

そこでマネーペニーがメキシコシティでの一件を尋ねると、ボンドはあるビデオを彼女に見せるのでした。

そこには前任のM(ジュディ・ディンチ)が映っており、ある男を追うようにとボンドへ指示を出す姿が映っていたのでした。

そして、次はローマに向かうことをマネーペニーに告げ、停職中のボンドは彼女に密かに今後のバックアップを頼むのでした。

マネーペニーがボンド宅を後にしたのち、ボンドはマネーペニーが持ってきた焼け残った品の中から一部が燃えてしまった写真を見つけます。

そこには、まだ幼いボンドと中央には義理父、そして一番右に焼けてしまったもう一人の人物が写っているのでした。

 

ローマではスペクターの一員だった夫をなくした未亡人ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ)と出会い、悪の組織の存在をつかみ、その組織の会議に潜入することになります。

会議に潜入していると、途中でその組織のボスらしい存在が会議に登場してきます。

それがフランツ・オーバーハウザー(クリストフ・ヴァルツ)なのでした。

ボンドの潜入に気づいていたオーバーハウザーは「ようやく会えたな、ジェームズ」の一言でボンドと顔を合わせます。(このシーンは予告編にもありましたね。)

スペクターの手先からの追跡を振り切り車に乗り込むも、オーバーハウザーの手下の一人、Mr.ヒンクス(デビット・バウティスタ)と夜のローマでド派手なカーチェイスに発展。

白熱したカーチェイスでボンドは何とかMr. ヒンクスの追跡を振り切ります。

そこで、せっかくの最新ボンドカーAston Martin DB10はあっけなく廃車になってしまうのですが…。

オーバーハウザーの存在を確認したボンドはオーバーハウザーの身元をQにチェックさせます。(この時点ではボンドとオーバーハウザーの関係は分かりません。)

そこで「007 カジノ・ロワイヤル」、「007 慰めの報酬」に登場した組織クワントゥムのボス Mr.ホワイトの関係が浮上し、ボンドは彼の足取りを追ってオーストリアへと移動するのでした。

 

オーストリアでMr. ホワイトを見つけたボンドは彼が組織を恐れ、何より娘に危険が及ぶことを危惧していることを知り、娘の保護を約束するのですがMr.ホワイトは自殺してしまいます。

約束通りMr. ホワイトの娘マデリーン・スワン(レア・セドゥ)を見つけ一部始終を彼女に伝えるのですが一筋縄ではいかず、その隙にMr. ヒンクスにスワンをさらわれてしまいます。

飛行機 vs 車の大チェイスの後、スワンを救い説得したボンド。

その後、スワンから組織の名前がスペクターであることを知らされます。

そして、その手がかりをたどるためMr. ホワイトがよく訪れていたタンジールのホテルへ向かいます。

そこである場所の情報を入手しボンドとスワンは一緒にその場所へと移動するのでした。

 

同じ頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップCことマックス・デンビ(アンドリュー・スコット)がボンドの身勝手な行動に疑問を抱き始め、Mの統括するMI6の存在意義をも疑問視します。

Mとデンビとの会話で、デンビはマネーペニーなどの部下を監視していることを伝えます。

そしてデンビが 00(ダブルオー)セクションの廃止へ向けて動いていることも同時に知らされるのでした。

 

砂漠の中にあるスペクターの施設へと到着したボンドとスワンは、そこでオーバーハウザーと再び対面します。

そこでの会話でボンドとオーバーハウザーが義理の兄弟であることが明かされます。

ボンドは両親をなくした後、ヨハン・オーバーハウザーという人物に養子に迎えられるのですが、そのヨハンの息子がフランツ・オーバーハウザーで二人は義理の兄弟として一緒に育てられたのでした。

しかし、父親のヨハンがボンドに愛情を注ぐようになったと勝手に判断したフランツ・オーバーハウザーは父親を雪崩の事故による死亡と見せかけて殺し、本人も死亡したことにして姿をくらますのでした。

そして、母親の幼少期の名前であったブロフェルドを名乗り、今はスペクターのボスとして生活していたのでした。

つまり、オーバーハウザーはブロフェルドなのです。

そして、過去の事件のル・シッフル、ヴェスパー・リンド、ドミニク・グリーン、Mr. シルヴァ(つまり、ダニエル・クレイグの3作品)を影で操っていたのは全て自分だと告げるのでした。

結果としてボンドが信頼を寄せていた前任のMの事件にもオーバーハウザーが深く関係していることが分かります。

そのオーバーハウザー/ブロフェルドからボンドは拷問を受けるのですが、Qから渡されたOMEGAの時計で何とか脱出し施設を破壊した後、スワンと一緒にロンドンへと戻ります。

 

ロンドンではMやQ、タナー、マネーペニーなどが集結しボンドの帰りを待っていました。

スペクターの施設でスペクターの内通者が政府機関内にいることを知ったボンドはそれを伝え、デンビがその内通者であることを突き止めます。

しかし、深入りを恐れたスワンはここで身を引くことを決意。

一行とは離れることになります。

その後、デンビへの行動を起こそうと移動していた一行をスペクターの一味が襲いボンドを誘拐します。

ボンド以外のメンバーはデンビを問い詰める方にまわり、ボンドは前作「スカイフォール」でMr. シルヴァに爆破されたMI6の旧本部へと連れて行かれます。

そこで待ち受けていたのは、施設の爆発からも何とか逃れつつも右目を失明し傷を負ったオーバーハウザーでした。

オーバーハウザーはMI6の旧本部に爆弾をしかけ、スワンをも建物内のどこかに監禁していたのです。

 

同時にMとQはデンビの身柄を拘束。

Qがデンビのコンピューターをハッキングし証拠を見つけ出します。

しかし、デンビがそれに反抗。

結果としてデンビは建物の上層階から落下してしまいます。

 

一方、時間内になんとかスワンを見つけ出し、間一髪でボートで脱出するボンド。

スワンと共にボートで上空を飛ぶヘリにいるオーバーハウザーを追跡します。

武器のないボンドはピストルでヘリを攻撃。

その弾が当たり、なんとかヘリを墜落させることに成功します。

ビッグベン前にある橋に墜落したと思われるヘリからは負傷したオーバーハウザーが出てきて道路上に横たわっていました。

そこにボンドも到着し、スワンの他、Mも一定距離から見守っています。

横たわっている義理兄のオーバーハウザーにワルサーPPKを向けるボンド。

でも、ボンドは「弾切れだ。それに、私には他にもっとすることがある。」と言い残し、撃たずにスワンの元へと向かい二人でその場を後にするのでした。

その後、Mがオーバーハウザーを逮捕します。

 

カットが変わり事件後、Qの元を訪れたボンドは「頼みがある。」と言い、「007 スカイフォール」にも登場したAston Martin DB5を手に入れスワンとドライブに出かけるところで本作は終わっています。

 

■オーバーハウザー=ブロフェルド

ボンドの宿敵ブロフェルドは今まで5人が演じている(番外編の「ネバーセイ・ネバーアゲイン」を入れれば6人)。

と言っても、内二人は顔は映らず声も別の人間が吹き替えているので、実際に顔出しして写っているのは3人(4人)ということになります。

中でも一番印象に残っているのは右目に大きな傷のある姿で登場するドナルド・プレザンス演じるブロフェルドではないでしょうか。

 

ドナルド・プレザンスのブロフェルド

http://cdn2.theweek.co.uk/sites/theweek/files/styles/16x9_710/public/ernst-stavro-blofeld.jpg?itok=1L_1W0xH

出典: James Bond: will Blofeld and SPECTRE make a comeback?| News | The Week UK

 

他にも、

テリー・サバラスのブロフェルド

http://www.007collector.com/bond/wp-content/uploads/2011/08/OHMSS-Telly-Savalas.jpg

出典: Bond Villain Gallery — 007collector.com

 

チャールズ・グレイのブロフェルド

http://www.flickeringmyth.com/wp-content/uploads/2015/10/Diamonds-are-foever-blofeld.jpg

出典: Countdown to Spectre – Diamonds Are Forever Review

 

などがあります。

先の「あらすじ」にもあったように、今回クリストフ・ヴァルツ演じるオーバーハウザーもブロフェルドという設定になっています。

https://i.guim.co.uk/img/static/sys-images/Guardian/Pix/pictures/2015/7/22/1437556737613/341a7acf-b2af-473d-87bf-fcd25f4828c5-620x372.png?w=620&q=85&auto=format&sharp=10&s=cb272688b9e678472c3f02e42f284fe4

出典: Spectre trailer: 007 things we learned about the new James Bond movie | Film | The Guardian

 

この写真だけを見ると、一番チャールズ・グレイのブロフェルドにイメージとしては近い気がしますが、あらすじでも書きましたが、施設の爆発でオーバーハウザーは右目を失明します。

なのでイメージからすると、ドナルド・プレザンスとチャールズ・グレイのブロフェルドを足してニで割ったような感じでしょうか…。

上の写真はまだ負傷前の姿なので、最後に出てくる姿はドナルド・プレザンスのブロフェルドを髣髴とさせる姿となっています。

こんな感じ…笑

http://cdn3.whatculture.com/wp-content/uploads/2015/09/rQDxg4uT.jpg

出典: Spectre: 7 Most Compelling Pieces Of Evidence That Christoph Waltz Is Blofeld

 

オーバーハウザー(クリストフ・ヴァルツのブロフェルド)が負傷した姿の画像はまだネットには出ていないようなので、気になる方は映画館でチェックしてみてください!

また、今回オーバーハウザーは最後に生きたまま逮捕されることになります。

つまりは、今後また登場する可能性があるということ!

もしまた登場するとしてもクリストフ・ヴァルツが演じるかは不明ですが、ブロフェルドはまだ脚本上使える人物として今回の「スペクター」は終わっているのです。

どうなるんでしょうね。

 

■ダニエル・クレイグのボンドはこれで終わり?! 次は誰?!

6代目ジェームズ・ボンドどして10年前の「007 カジノ・ロワイヤル」から登場したダニエル・クレイグ。

当初は今までのボンド像とは大きくかけ離れた容姿などから大バッシングを浴びていました。

ボンド役の俳優がバッシングを受けるのはいつものことですが、ダニエル・クレイグの時のものは未だかつてない程でした。

イギリスの007ファン団体までもが作品(つまりは「007 カジノ・ロワイヤル」)を観ないようボイコット行動を起こしたりしたほどです。

でも実際蓋を開けてみると、「007 カジノ・ロワイヤル」は大成功を収め興行収入は当時のボンド映画の中で最高益に達しました。(今は「007 スカイフォール」が最高益を記録)

「007 カジノ・ロワイヤル」での大成功を期に俳優ダニエル・クレイグへの評価もうなぎ登りに上昇。

「007 慰めの報酬」がややコケるも、「007 スカイフォール」で更に新たなボンド像を作り上げることに成功します。

そんなダニエル・クレイグですが、今回の作品を期にジェームズ・ボンド役からは降板するという話が巷では話題に上がるようになってきました。

現に本人もそのつもりでいるというような発言が出たり、今回の「スペクター」で4作目となり5代目のピアース・ブロスナンと作品数で同数になったことなどもあり、そう言った話が飛び交っているようです。

ただ、ダニエル・クレイグと制作側のソニー・ピクチャーズの契約は5本とあと一作分残っていることから、ダニエル・クレイグが25作目となる次回作にも出演する可能性は大いにあると言えそうです。

ちなみに、現時点で後任者として有力視されている俳優としてはドラマ「バンド・オブ・ブラザース」で有名になったダミアン・ルイスや様々な作品に出演し幅広い役をこなす演技派マイケル・ファスベンダーなどの名前が挙がっているようです。

 

ダミアン・ルイス

http://img.thesun.co.uk/aidemitlum/archive/01637/DanMain_1637250a.jpg

出典: Damian Lewis could bring a Golden Globe Homeland

 

マイケル・ファスベンダー

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b3/Michael_Fassbender_by_Gage_Skidmore.jpg/800px-Michael_Fassbender_by_Gage_Skidmore.jpg

出典: マイケル・ファスベンダー - Wikipedia

 

一時期、アクション映画俳優として有名なジェイソン・ステイサムもボンド役を熱望と報じられたことがありました。

 

ジェイソン・ステイサム

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/50/Jason_Statham_2014.jpg

出典: Jason Statham – Wikipedia

 

でも、彼はないですよね…。

「トランスポーター」(特に一作目)のステイサム、なんかはスタイリッシュできまっていたと思いますが…。

紳士的なイメージと言うよりは、泥臭いアクション俳優というイメージが先行してしまいますよね。

それに何より、ジェームズ・ボンドが…ハゲって…ありえない笑

本人がいくら熱望しても残念ながら叶うことはないでしょう。

 

■ドイツ語版ジェームズ・ボンドの声が良い!

私は今作をドイツ語吹き替え版で鑑賞してきました。

ドイツでは外国語映画の場合、オリジナル音声に字幕での上映というのはあまりなく、ドイツ語吹き替え版が主流です。

勿論、大きな街になればオリジナル音声だけのものを上映する映画館もありますが、ほとんどの映画館ではドイツ語吹き替え版を上映します。

そんなわけで、何の違和感もなく見ているドイツ語吹き替え版ですが、たまに俳優と声がマッチしていないなんてケースもあります。

ですがダニエル・クレイグの007になってからは、ダニエル・クレイグ本人には悪いかもしれませんが、本人の声よりもドイツ語吹き替え版を担当する声優さんの声の方がマッチしてかつカッコ良いと個人的には思うんです笑

そんな渋い声の持ち主はDietmar Wunderという声優さん。

ダニエル・クレイグの他にもアダム・サンドラーやキューバ・グッディング・ジュニアなど幅広い俳優の声を担当しています。

ではその渋い声をドイツ語版予告編でお楽しみください。

余談ですが、ドイツ語でジェームズ・ボンドのコードネームを表す数字「007」は「ヌル・ヌル・ズィーベン」と言います笑

ドイツ語を知らない方からすれば、ヌルヌルって…ですよね!笑

私は毎日ドイツ語を使っているせいか、もう一番初めに感じた「ヌル・ヌル・ズィーベン」への違和感は感じなくなりましたが、初めて耳にする方には爆笑ですよね。


SPECTRE TEASER TRAILER – Ab 5. November 2015 ...


SPECTRE - Offizieller Trailer - Vorverkauf - Ab 5.11 ...


SPECTRE - Letzter Trailer - Ab 5.11.2015 im Kino ...

どうですか?

ダニエル・クレイグ以上にダニエル・クレイグにマッチしていると思うんですが笑

良い声していますよね。

 

また下の動画ではインタビューで自身の仕事についてややり甲斐などについて語っていると同時に、3:36のヵ所からは担当した色々な俳優の声が紹介されています。

声優なので当たり前ですが、俳優に応じて全く違う声を使いこなしている姿に驚かされます。


Deutsche Synchronsprecher - Dietmar Wunder ...

 

■「スペクター」感想

今回の作品を観て第一に思ったのは「原点回帰」だなということでした。

まず、タイトルの「スペクター」があの組織を表していることからもそれは窺えると思います。

そして、「007 カジノ・ロワイヤル」から少し逸れていた3作品がようやく「通常路線」(今までの007シリーズ)に戻ったという印象を強く受けました。

「007 カジノ・ロワイヤル」はジェームズ・ボンドが007になるまでを描いており、その次の作品「007 慰めの報酬」は「007 カジノ・ロワイヤル」のエンディングの後からすぐ始まるという設定になっている007シリーズ初の異例の2部作品となっていたのです。

その異例な流れが前作「007 スカイフォール」で、Qやマネーペニーと言ったMI6の常連に加え新しいMが登場することでやや通常路線に戻り、今回の「007 スペクター」ではほぼそれが確定と言っていいレベルになりました。

厳密に言えば、「007 スカイフォール」と「007 スペクター」も話は続いている部分が多いため続編と言えるかもしれません。

ちなみに、今作「007 スペクター」のオープニングは過去の作品を踏襲し、ソニー・ピクチャーズのロゴのあとガンバレルシーンから始まります。

このように通常路線に戻ったことで今後は今までの007シリーズ作品の流れを踏襲し、脚本・ストーリーのエンターテイメント性がより強くなると考えられます。

 

でも、個人的にとても残念だったのはダニエル・クレイグの過去の3作品の悪役が全てスペクター、そしてオーバーハウザー/ブロフェルドに通じていたという点です。

だって、それぞれ全く作風が違う3作品なのにその悪役が全てスペクターの手下だったなんて…。

実際、「007 スペクター」のオープニングシーンではル・シッフル、ヴェスパー・リンド、ドミニク・グリーン、Mr. シルヴァ、そして前任のM(ジュディ・デンチ)の顔が登場します。

でも、これが個人的には大変気に入りませんでした。

だって、「007 カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル監督だって「007 慰めの報酬」のマーク・フォスター監督だってそんなこと考えてそれぞれの作品を撮ったわけではないと思うんですよ

実際、当然ながら作風も全然違いますしね…。

特に、「007 カジノ・ロワイヤル」なんかはボンドの人間的な部分や内面が非常に繊細に描かれていてとても好きな作品なんですが、それもこのスペクターのオーバーハウザーが裏で操っていたなんて設定にされたら「たまったもんじゃない!」と思ってしまうんですね。

サム・メンデス監督の「007 スカイフォール」も映画館で上映中に4回観に行くくらいとても好きな作品ですが、あの悪役のMr. シルヴァもスペクターとは無関係で完結していた方が良い作品として楽しめたという気がするのですが…。

要は「007 スカイフォール」で大成功を収め今回もメガホンを取ったサム・メンデス監督のおいしいとこ取りですよ。

今作でとても残念というか憤りまで感じたのはその点ですね。

何か過去の3作品(内2作は別監督)の作品が今作「007 スペクター」の前置きみたいにされてしまったのが残念極まりなかったです。

 

また、今作はボンド・ガールも注目ですね。

以前からボンド・ガールへの呼び声の高かったモニカ・ベルッチを始め、レア・セドゥ演じるマデリーン・スワンは宿敵Mr. ホワイトの娘とありボンドとの絡みに注目していましたが、あのエンディングを見る限り第二のヴェスパー・リンド的な存在として描かれています。

ただ、ここでもう一点個人的に残念に思う点なのですが、ボ ンドにとって大切な存在になっていくマデリーン・スワンですが、「007 カジノ・ロワイヤル」のヴェスパー・リンドの描かれ方と比べ、あまりにも簡単にロマンスに発展してしまうため、その大切さというか、どうしてボンドが急に スワンを想うようになるかがいまひとつ描かれていないのです。

そこが不十分でしたし、映画を観ているとどうしても気になってしまいます。

また、注目されていた50歳のボンド・ガール、モニカ・ベルッチも登場シーンは5分もなく実際、今作のボンド・ガールはレア・セドゥ演じるマデリーン・スワンほぼ一人と言っても過言ではありません。

 

映画自体は上で述べた様な点を除けば面白い作品だったと思います。

往年の007シリーズの宿敵もカムバックしますし、昔から007シリーズのファンだというサム・メンデス監督らしく所々に往年の作品へのオマージュなどが見受けられます。

例えば、オーバーハウザーの手下のMr. ヒンクスなんかは「007 私を愛したスパイ」などに登場する強靭な肉体と鋼鉄の歯を持つ悪役ジョーズを意識しているなと感じたり。

はたまた、ボンドを拷問するシーンに出てくるコンピューター制御の椅子なんかは「007 ゴールドフィンガー」のレーザーでボンドを追い詰めるシーンを彷彿とさせます。

そして、前作「007 スカイフォール」でMr. シルヴァの一味に破壊されたAston Martin BD5も復活を遂げて再登場します。

インタビューでも思い出などを語っていましたし、監督自体がこのクラシカルなボンドカーへの憧れが強いのでしょう。

こうした点にも着目してみると007ファンにとってはなかなか面白い作品になっていると思います。

007ファンなら言うまでもなく鑑賞されることと思いますが、そうでない方や「007 スカイフォール」などから見始めた方などは、必ず過去の作品、特に「007 カジノ・ロワイヤル」、「007 慰めの報酬」、「007 スカイフォール」の3作品は必ず観てから劇場に行くことを強くおすすします。

でないと、ヴェスパー・リンドって誰?Mr. ホワイト?クアントゥム?と全てに?がついてしまうと思いますので、その点必ず予習(復習)していってください。

 

以上、簡単にでしたが2015年11月5日(木)にドイツでも封切りされた007シリーズ最新作「007 スペクター」についてネタバレしつつも個人的な感想を書いてみました。

あらすじを知りたい、予習していきたいなどという方のお役に立てば幸いです。

 

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