前回の記事で英国の人気ブランド「Superdry 極度乾燥(しなさい)」がミュンヘンに新店舗をオープンしたことについて触れ、ブランドの変遷についても少し記しました。
英国発の人気ブランド「Superdry極度乾燥(しなさい)」、ミュンヘンに新店舗をオープン - Der Glockenbaum
今回はその新店舗を訪れてきましたので、潜入レポートとしてお店の雰囲気や売られていたオモシロ商品などについて書きたいと思います。
まずは場所からおさらい。
Sendlinger Straße 6, 80331
MarienplatzからSendlinger TorへのびるSendlinger Straßeの始まりの方にあります。
Sendlinger Straße 6, 80331 München - Google Maps
※地図ではFärbergrabenの方にピンが打たれていますが、実際の入り口はSendlinger Straßeにあります。
以前はSport Scheckがあったこの場所。再開発に伴い、Sport Scheckの敷地面積が少し減少しHofstattという総合施設が建設され目の前の通りも歩行者天国になりました。
お店の外観は、
このような感じです。
オレンジ色を基調としたデザインが目立つので見つけやすいかと思います。
早速、店内に入ってみるとむき出しの配管にオレンジ色で「Superdry」の文字が。
そして早速見つけました、「Siperdry 極度乾燥(しなさい)」。
小さめのリュックサックにも「Superdry 極度乾燥(しなさい)」。
あ、あった!ポケットのチャックにさり気なく「極度乾燥しなさい」の文字。
Tokyo Japanと書いてあるけどその上の漢字は…「今日」しか読めない。
このシリーズのロングTシャツ。JPNの文字があるもやはり読めない…。
Real Superdry スペルドリ…?もしかして「Superdry」のローマ字読み?
こちらは「Superdry Track and Field」と書かれた一角にあった商品。「Track and Field」即ち「陸上競技」。そのまんまですね。
「Superdry Rebels 反逆者 Yokohama」…極度乾燥 反逆者 横浜?
こちらはWildcatと思われるイラストの下に「日本野生猫」の文字。
そして極めつけがこちら。「Superdry◯燥」の下には「連合仕事の供給」の一文。何のことだか検討もつきませんが、その上に「Union Workwear Supplies」の文字が…。
最早、
Google 翻訳を使って訳したとしか思えない
程度の低い翻訳に意味不明な日本語。
これぞまさしく「Superdry」の売りなのでしょう。
今回、店員さんと話をする機会に恵まれたので聞いてみたところ、やはり商品に印字されている日本語が不可思議だということは知らないようでした。
ただ今回最初に話を聞いた店員さん(ドイツ人)は、以前に日本人の客がショップの商品を見て笑っていたのを見たらしく「彼ら(日本人の客)がドイツ語も英語も出来なかったので意思の疎通は図れなかったけれど、商品の日本語がおかしいのには気づいたわ。」と言っていました。
その店員さんは「翻訳のプルーフをかけることなんて簡単なのに!少し残念ね。」と言って笑っていました笑
前回の記事には記しませんでしたが、このSuperdryブランドを運営するスーパー・グループの社長Julian Dunkerton氏がどうやら日本好きらしく、それで実際に日本を訪れた際に見た単語などにインスピレーションを受けてデザインに盛り込む文字を決めたりもしているそうです。
クールにさえ感じられれば不自然な日本語であっても文法や用法の正しさなどは問題ではない、という概念がデザインの根底にあるということなのでしょう。
個人的な乾燥、いや感想としては英国のブランドとありドイツで人気のあるブランド(例えばドイツ人の大好きなJack Wolfskin)などよりとてもファッション性に優れていて、品質もH&MやZaraなどよりもはるかにしっかりとしたつくりになっていると感じました。
また、日本には未だ未上陸のブランドだけに、日本への一時帰国などの際はあえてこのブランドの「オモシロ日本語」のウェアを身につけて帰るのもネタとしては面白いかもしれません。
日本人からみたら面白くもとれるおかしな日本語ですが、デザイン製の高い商品がその日本語のおかしさも中和しているように感じます。
用法の正確さはともかく、日本語が英国人の手によって広がりを新たな見せ、世界中で多くの人々に支持されているという現状は日本人として好意的に受け止めたくなりますね。
今度、個人的に何か面白いテキストの書かれた商品でも購入してみようと思います。