ヨーロッパのコーヒー事情 - 消費量から見えてくるコーヒー好きの国々
私は大のコーヒー好きです。
こちらで売られている様々な豆を用いて淹れたエスプレッソとアルペン産の牛乳を使い、毎日欠かさずカプチーノなどを作って飲んでいます。
日本にいた時もイタリア製のエスプレッソメーカーを使って、出勤前と就寝前のひとときに美味なコーヒーを楽しんでいました。
日本を出てこちらに来てからはコーヒーをより消費するようになり、様々な種類の豆を日頃から買いあさっています笑
また、旅先でもコーヒーへの渇望は変わりません。
寧ろ、コーヒーを求めて外国へ赴くこともあります。
今日は個人的見解に基づくヨーロッパのコーヒー事情について簡単に書きたいと思います。
コーヒーの消費量
図1
出典: "Kaffee in Zahlen - Kaffeereport 2013"
まずは消費量から。
出典は世界のコーヒーにまつわる情報をまとめた年に一度刊行される情報誌"Kaffee in Zahlen(数字で見るコーヒー)"の2013年版。
出版はコーヒーショップやストアを運営するドイツ大手のTchiboや統計データを扱うドイツ企業Statistaなどが行っています。
こちらは2011年の「コーヒーの国別年間消費量(単位: 千 / 60kg袋)」を表しています。
1位はやはりアメリカ。
そして2位ブラジル、3位ドイツと続き4位はなんと日本。
意外ですね。
こうしてみるとブラジルやエチオピアと言ったコーヒーの原産国とも言える国々も名を連ねているんですね。
海外に売れなかった豆などを国内で消費したりしているからでしょうか。
本当のコーヒー好きが分かる「一人当たりの年間消費量」
図2
出典: "Kaffee in Zahlen - Kaffeereport 2013"
今度は変わって一人当たりの一年間の消費がどれくらいあるのかを表した統計です。
出典は図1同様、"Kaffee in Zahlen 2013"。
この統計が表しているのは「2011年版 生豆で換算する一人当たりのコーヒー年間消費量(単位: kg)」。
先の国別年間消費量とは何が違うのでしょうか。
この統計を見てみると、世界のコーヒー好きの国トップ1~9位までが全てヨーロッパの国々であることがわかります。
では実際、どんな国々が一人当たりの消費量が多く、それらの国々ではどれくらいコーヒーが消費されているのか見てみましょう。
- ルクセンブルク 24,9kg
- フィンランド 12,1kg
- ノルウェー 9,5kg
- デンマーク 8,5kg
- オーストリア 8,0kg
- スイス 7,8kg
- スウェーデン 7,1kg
- ドイツ 6,9kg
- スロヴェニア 6,2kg
………
先の図1の世界の国別年間消費量で1位~4位のアメリカ、ブラジル、ドイツ、日本など一見消費量の多いように見える国でも、一人当たりの消費量でみると上位4ヵ国は全く別の国々であることがわかります。
また、ヨーロッパでもカフェの多いフランス、あるいはエスプレッソ発祥の地イタリアなどが上位と思われる方も多いと思いますが、意外と一人当たりの消費が多いのは北欧なんです。
これは私も実際に北欧の国々を訪れた時に実感しました。
それは別な機会にでも記したいと思います。
このように国別年間消費量とは異なり、一人当たりの年間消費量でみると本当のコーヒー好きが集まる国が見えてくるのです。
それにしても、この2011年の統計で1位になっているルクセンブルクの消費量24,9kgというのはダントツの数字ですね。
この上の表の一番最後に注意書きでこうあります。
「恐らく、該当地域に於ける個人輸出による過大数値で、一人当たりの消費量を反映するものではない。」
ということは、このルクセンブルクの数値に限ってはやや信憑性に欠けるということですね。
その為か下記リンク「2012年度版 欧州内の選抜諸国及び世界の国々に於ける一人当たりの年間消費量」でもルクセンブルクは選ばれていません。
• Pro-Kopf-Konsum von Kaffee in ausgewählten Ländern in Europa und weltweit 2012 | Statistik
約25kgともなるとコーヒーカップにして2700杯を超えるとも言われ、一日あたりにすると平均でも7,3杯ものコーヒーを飲んでいることになります。
さすがにそれは多いですよね…。
このルクセンブルクの数値が疑問視されるのも分かる気がします。
コーヒーを愛するヨーロッパ人
国別年間消費量とは異なり、一人当たりの年間消費量でみると物事ががらっと変わって見えてきますね。
この本当にコーヒー好きな国々を見てみると、総じてヨーロッパの国々が多いことは先にも述べました。
ヨーロッパの人々はそれだけコーヒー好きだということが数値に如実に表れているわけです。
それだけのコーヒー愛好家がヨーロッパにはひしめき合っているわけですから、コーヒーの種類や飲み方も多種多様です。
飲み物の種類もブラックやカプチーノ、マキアート、メランジェ、アインシュペーナー…とあり、豆のロースト方法も深煎り、中深煎り、中煎り、浅煎りと地域によって違いがあります。
「ヨーロッパのコーヒー事情」次回はヨーロッパで飲まれているコーヒーの種類などを紹介したいと思います。
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