図書館利用のすゝめ
毎月、何かと費用のかかるのはどこに住んでいても同じこと。
ドイツの場合、以前の記事で社会保険料や税金が高いこと、税金クラスによって異なるが給与所得から多い場合は所得の約半分が税金や社会保障費で控除されることについて触れました。
ドイツで働く - ドイツの給与控除額 社会保険料編 - Der Glockenbaum
それでも人々が普通に生活をしていけるのは、社会保障費や税金が高い分、余計なところにお金をかけないという考えが根底にあるからだと思います。
想像してみてください。
日本で働いていて月一度の給与がやっと出てそこから半分が源泉徴収されていたらどうでしょう?
例えば月40万稼いでいたとしても、手取りになると20万円前後。
しかも、こちらはほとんどが年俸制のためボーナスなどありません。
そりゃ、節約までいかないも、余計なところにはお金をかけないようになりますよね。
日本のネット記事や書籍などで「ドイツ人はケチだ」「倹約家、ドイツ人」などと言った文言をよく目にすることがありますが、それは総所得はそれなりに多いにも関わらず税金等の諸費が源泉徴収されることにより自由になる金額が限られるというバックグラウンドがある為、ドイツまたはヨーロッパの生活に無知な人々にとっては単なる倹約家などに見えてしまうのだと思います。
このような背景があると、どうしても無駄な出費は抑えるようになりますよね。
毎月の家賃や固定支出は決まっているので、抑えるとなると食費や交際費などになると思います。食料品に関しては精肉類や野菜など物によっては日本より若干安価なものが多いように思います。
が、意外と高いなと思うのが書籍。
こちらは日本と異なりレクラム文庫を除くと文庫本サイズの本がなく、ほとんどがペーパーバックのため一冊あたりの単価も10EUR強とやや高めです。
そこで活用したいのが図書館です。
ミュンヘン市内には大きく分けて2種類の図書館があります。
- Bayerische Staatsbibliothek(バイエルン州立図書館)
出典: Bayerische Staatsbibliothek – Wikipedia
住所: Ludwigstraße 16, 80539 München
営業時間: インフォメーション 月 - 金: 9:00 - 19:00 一般閲覧室 月 - 日: 8:00 - 24:00
こちらはその名の通りバイエルン州立図書館。蔵書数1000万冊を超える、ドイツ語圏で最大級の図書館の一つ。前身はバイエルン王国の王家ヴィッテルスバッハ家の宮廷図書館で、1919年にバイエルン州立図書館と改称されています。。1663年からある納本義務に従い、現在においてもバイエルン州で発行された書籍はこちらの州立図書館に全て2冊づつ納本する義務があり、現在ヨーロッパでは大英図書館に次ぐ2番目の規模を誇っているそうです。
ちなみに、こちらの州立図書館はカフェ以外の施設利用にあたり利用登録する必要があり、登録カードがないと閲覧室等へは入室できないのでご注意を。
登録は1階メインエントランスにある窓口で申請可能で、登録料は基本的には無料です。
詳しくは下記リンク参照。
Die Bayerische Staatsbibliothek: Anmeldung
出典: Bayerische Staatsbibliothek – Wikipedia
中はこのような雰囲気。荘厳な雰囲気の階段通路に、モダンな閲覧室。 - Münchner Stadtbibliothek(ミュンヘン市立図書館)
出典: Münchner Stadtbibliothek – Wikipedia
住所: ミュンヘン市内各所
営業時間:
Gasteig本部図書館 月 - 金: 10:00 - 19:00 土: 11:00-16:00
Stadtteilbibliotheken 月、火、木、金: 10:00 - 19:00 水14:00 - 19:00
先の州立図書館に対しこちらは市立図書館。Gasteigにある本部の他に各地区ごとにあるStatteilbibliothekenやMusikbibliothekなど30以上の図書館から成り立つドイツ国内最大の自治体運営図書館です。
メインはGasteigにある本部図書館の他、ミュンヘン市内各地区に計22ヵ所あるStatteilbibliothekになります。
書籍の他にもDVD、Blu-ray、CDと言ったメディアも多数取り揃えており、新作のものも随時入荷しているようです。
また、人気の書籍やメディアに関してはベストセラーということで、貸出に際し数ユーロの追加料金を取られる場合もあります。それでも買うより安いですけどね。
こちらの市立図書館は入場には特に制限はなく市民であれば誰でも施設は利用可能ですが、書籍やDVD・CDの貸出には登録が必要です。
登録に際してはミュンヘン市に在住していることを証明する役所からの書類Anmeldebestätigungの他、身分証明書と登録料が別途必要になります。
登録料に関しては通常年間20EUR、3ヵ月で7EURとなっています。詳しくは下記のリンク参照。
これから本格的に訪れる寒く暗く長い冬には、図書館を利用し本や映画の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
一度登録してしまえば料金もほとんどかからないですし、これからの長い冬を乗り越えるには良いお供になるのではないでしょうか。
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