Der Glockenbaum

独逸在住日本人の日々想ふこと。

こんなに高い!日本のDVD - 欧州で売られているDVD・Blu-rayの価格、仕様について

私は自他ともに認める大の映画ファンです。

ドイツに興味を持つようになったきっかけも小学生の時に観たあるドイツ映画でした。

別に家に映画関係者がいるわけでもないのですが、幼い頃から色々な映画を見て育ってきました。

幼稚園の年長の時か小学校入りたての頃に生まれて初めてじっくり観た映画がブルース・ウィリスの出世作「ダイ・ハード」なのは微妙な選択と言わざるを得ませんが、その年齢の子供に明瞭な選択能力を問うのもおかしな話です。

そんなわけで、映画ファンの私の家には気がつけば数多くのDVDやBlu-rayがたまっていくわけです。

そして気がつけば棚が「まるまる映画棚に!」とった具合です。

↓ これは棚のほんの一部です…。ちなみに棚以外にも収納場所があります笑

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以前にも一年間だけドイツに滞在していたことがありますが、その一年の間に250本以上のDVD・Blu-rayが溜まってしまい日本に送るのが大変でした笑

でも、それもそのはず。ここドイツでは日本に比べDVDやBlu-rayの値段が非常に安いんです。

 

ドイツと日本 - DVD・Blu-rayの価格の差

例えば日本では新作のDVDやBlu-rayはスタンダード・エディションでたいていの場合4000~5000円しますが、こちらは20EUR以下がほとんど。

また、日本でも最近良く目にする旧作映画の廉価版のDVDやBlu-rayですが、日本では配給会社によりますがたいてい安くて1800円や2枚で3000円程だと思います。ですが、こちらはなんと10EUR以下もしくは前後というのが多いです。

今は為替の影響で少し高めに見て1EUR=140円ほどですが、10EURなら1400円、新作映画などで20EURなら2800円とそれでもこちらの方が安いわけです。

定価でさえこの値段なのですからアマゾンのような通販サイトはもっと安いわけです。

例えば…

アフガニスタンの山中で現地のヤギ飼いにたまたま見つかってしまったネイビー・シールズの隊員達が、ヤギ飼いたちを開放した後200人近いタリバン兵と対峙することになりその一部始終を描いた映画「ローン・サバイバー」。今年のアカデミー賞に2部門ノミネートされましたね。DVDやBlu-rayにはなったばかりの新作です。そのローン・サバイバーのBlu-rayですが日本のAmazonでのお値段は…

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2014年10月16日現在、定価5076円に対しAmazonでの販売価格は3681円。
まあ安い方ですですね。


それがドイツのAmazonでは…

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14,90EUR! 1EUR=140円の計算でも2086円となるわけです。

この違いはどうしてでしょう…。

 

収録されている言語

ただ、忘れてはならないのが収録言語。

これらのDVDやBlu-rayの収録言語はオリジナル言語の他、販売国の言語は勿論、欧州の場合欧州の主要言語が収録されているケースが多いですね。

どのDVD・Blu-rayにどの言語が収録されているかは映画配給会社やDVD・Blu-rayの仕様によって異なります。

では、こちらで販売されているDVDやBlu-rayには日本語の音声や字幕は含まれていないのでしょうか。

いえいえ。そんなことはありません。

こちらで販売されている日本映画にはオリジナル言語として日本語音声が含まれています。

例えば、今や世界的にも有名になったスタジオジブリ作品。

私も幾つかは知っていますが、その中の「紅の豚」のBlu-rayを見てみると…

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2014年10月16日現在、定価7344円が日本のAmazonでは5769円。なかなかいいお値段ですね。

それが、ドイツのAmazonでは…

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23,99EUR!1EUR=140円でも3359円。 ドイツにしては結構高めのお値段ですが、それでも日本で5000円以上出して買う思いをすればオリジナルの日本語も入っていて他の言語の音声や字幕も入っているとなれば得した気分になります。

余談ですが、実際私もドイツ語を始めたばかりの頃(もう何年前だか…)は、映画ファンの私はこうして映画でよく語学を勉強したものです。

それにしても「紅の豚」が「Porco Rosso(イタリア語: 赤い豚)」になると格好良く聞こえるのは私だけでしょうか。

基本的に、Blu-rayではなくDVDの方は収録言語数も多くはないのでこちらで販売されている日本映画以外で日本語の音声・字幕の収録されているものはまずありません。なので、欧州の言語ができない方はそこは注意が必要です。

 

この他にも日本語の音声や字幕が含まれている映画はBlu-rayならあります。

私の経験では、映画配給会社のパラマウント・ピクチャーズが出しているBlu-rayには日本語音声・字幕が含まれているものが多いと思います。勿論、すべてではありません。

例えば、2011年に公開されシリーズで最も興行収入が高かった「ミッションインポッシブル: ゴースト・プロトコル」。こちらは日本でも既に廉価版が出ていると思いますが、ドイツのAmazonで仕様のところを見てみると…

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Sprache(言語)の欄にはJapanisch(日本語)そして Untertitel(字幕)の欄にもJapanisch(日本語)ときちんと明記されています。

そうなんです!ということでBlu-rayでは一部の映画配給会社の一部の映画に関してBlu-rayをドイツで購入しても日本語が入っているのです。

ハリウッドスターのトム・クルーズは契約上出演作品のほとんどがパラマウント・ピクチャーズから配給されているで、こちらで売られている彼の出演作のBlu-rayには日本語が入っていることが多い気がします。勿論、全てではありませんが。

どの映画に日本語の音声・字幕が含まれているかどうしても知りたければ、実際買ってみるか、その前にAmazonの商品仕様の欄を見てみるといいかもしれません。

まあ一番は英語や収録言語の一つを修得するのがベストかと思いますが。

 

日本での鑑賞

しかしこれらのドイツで購入したDVDやBlu-rayを日本に持ち帰って見る際は注意が必要です。

世界中どこで売られているDVDやBlu-rayにも利用地域の限定を目的としたリージョン・コードというコードが含まれています。

これは販売者が市場ごとに異なる価格や仕様を設定するために設けられたもので、DVDのリージョン・コードとBlu-rayのリージョン・コードの区分はまた異なるので詳しくは下記のウィキペディアを参照ください。

リージョンコード - Wikipedia

こちらによるとDVDに関してはドイツと日本は同じリージョンコードの為、こちらのものをそのまま持ち帰っても見られるケースが多かったかと思います。

しかしBlu-rayに関してはドイツと日本は別のリージョンコード圏になってしまった為、こちらのものを持ち帰っても再生機器によっては再生できない可能性もあります。

そのような場合、多くはパソコンでは普通に再生できると思いますので全く鑑賞が出来ないということにはならないと思います。

また、中にはこのようなケースもあるそうです。

インターネット通販が発達している現在においては外国版を輸入することはさほど難しくなく、日本国内の業者がこれを販売することも増えてきている。そのた め北米で販売されている日本アニメーションのBDでは再生機器の国設定を検知し、設定が日本であれば再生が不可能になるものも登場している。一部の再生機 器では設定によりこの制限を回避できるが、設定変更が不可能な場合もあるため、リージョンが同一だからという理由で購入しても再生が不可能な場合もある。 また、再生できたとしても画面に強制的に字幕が表示されるなどの制限がつくこともある。これは販売元が北米に限って販売権を持つ関係上、日本国内に安価な 北米版が流入することを防止するための措置である。

出典: ウィキペディア  リージョンコード - Wikipedia

確かに輸入が簡単になった今、せっかくかけているリージョン・コードが意味を成さなくなり安い海外版が簡単に輸入できるようになってしまっては販売者としては面白くないですよね。

なので、こちらでDVDやBlu-rayを購入する際は(パソコン以外の)通常の再生機器では再生できない可能性もあるということは常に頭に入れておいたほうがいいかもしれません。

 

DVD・Blu-ray化の時期

ドイツやヨーロッパにいて映画ファンにとって嬉しい点がもう一つあります。それはハリウッド作品やヨーロッパ映画に関しては大抵の場合日本よりも公開が早く、それに伴いDVDやBlu-ray化されるのも日本よりはるかに早いということです。例えば、日本ではようやく映画館で封切りされるという作品がこちらではとっくにDVD・Blu-rayになっているということが多々あります。どうしてかはわかりませんが、映画ファンにとっては嬉しい話ですね。

 

外国で購入したDVDやBlu-rayに日本語が入っているなんて以前は想像も出来ませんでした。しかし、特にBlu-rayが普及してからは、そのディスクの容量の大きさから様々な言語が収録されているものが一部売られるようになり、こちらで購入したBlu-rayに日本語が収録されていることを知った時はとても驚いたのを覚えています。これは、海外で初めてiPhoneを購入して日本語を入力することが出来た時の感覚によく似ていました笑 それまでは、こちらでは日本語もローマ字で入力してメールなどを送っていましたから。日本にいると普通のことかもしれませんが、海外に住んでいると「普通のありがたさ」というものがよくわかります。

話が少しそれましたが、ドイツと日本のDVD・Blu-rayの仕様、価格の比較でした。今回、こうしてまとめてみて改めて日本のDVD・Blu-rayの価格は高いなということを実感しました。この違いは一体どこから来るのでしょうか?私にはわかりません。

ドイツにお越しの際はお気に入りの一枚を購入されてみてはいかがでしょう。

日本とは違う特典映像が入っていたり、カットされてシーンが入っていたり同じ映画でも新たな一面を発見できるかもしれません。

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